樹木希林さんと野茂英雄さん

NHKスペシャルで見た二人の人物


●樹木希林さん
一貫して流れる「人間らしさ」
強くもないし、立派でもなく、ただ日々を積み重ねるだけ。
最後の時間をともに過ごしたディレクターに投げかけられる生々しく人間くさい言葉ややりとり、そして、雑誌の取材に同行させて提示した「全身転移を示す写真」
「これで番組作りなさい」という衝撃的な言葉。


整理された番組でもなく、構成も散らかっていたかもしれませんが、樹木希林さんと、そのドキュメンタリーを撮ろうとしてディレクターさんの、二人の人間のどうしようもない人間くささ、人間らしさに、自分はどう生きて、どう死んでいくのか、考えさせられました。


●野茂英雄さん
大リーグ挑戦にあたっての球団とのやりとりや日本球界の空気。
ものすごく高い「動かない山」がそこにあったのに、少しの戦略と圧倒的な情熱で、自分の「戦い」をして、大きな批判も背に受けながら、1億円の年俸を捨て、最低賃金1000万円で大リーグへ。


渡米前の日米野球で大リーグの打者に自慢のストレートを打たれた時のインタビュー
「日米野球で、向こうでもできそうと思ったか、それともまだまだと思ったか?」
「ただ、やりたいと思いました」


できるかできないか、ではなく、ただ「やりたい」から挑戦する。
野茂さんの信念と決断力、行動力、刺激的でした。