”探究”をしていくときに大切なマインド

昨日、野外観察から問いを作る授業の見学に来ていただいた方との授業後の振り返りで、こんな質問をいただきました。

●生徒の皆さんが立てた問いや仮説について、次の授業で、「色々な考えが出たけれど、それは実はこういうことなんだよ」という先生からの「解説」はありますか?それがあった方が、スッキリすると思いますし、意欲も喚起できると思いました。

この質問に対して、僕の考えを述べました。

この質問が出てくる前提として、「教師は質問に答えられないといけない」とか「教師は常に生徒よりも知っている」というようなことがあるような気がする。
しかし、「探究」を考えるときには、「わからないことが不安」というマインドから、「わからないことを楽しむ」マインドになることが大切
その時、教員自身が「わからない。どうしよう・・・」となるのではなく、「わからない!でも考えるのは楽しい!一緒に考えてみよう!」という姿勢を見せることが大切に思える。
例えば、通常の授業でも、生徒から出た質問に対して答えがわからないときに「次の授業までに調べてくるね」ということがあるが、それも同様の前提に立っているからではないか。
質問に対してわからなければ、それに対して「自分なりの考えを展開する」、まさにその様子を生徒に見せてあげればよい。
そうすると、「わからないことを楽しむ」というマインドにつながりやすいはず。

基本的にはこのような考え方なので、生徒の立てた問いや仮説に対して逐一「解説」を入れることはするつもりはありません。
でも、自分の持っている知識や経験の中から、「この文脈でこんな話をしたら、生物の面白さを伝えられそう!」と思ったことは話すと思います。
つまり、「答えなければならない」「説明しなければならない」ではなく、「生徒に伝えたい!」と純粋に楽しい気持ちで思えたらそれを我慢せずに話したらいいのだと思います。

「探究」を進めていく上では、教師も生徒も「ともに探究する仲間」です。
「知らない自分を楽しもう!」と生徒に伝えるのであれば、まずは自分自身がそうありたいと思います。