年度当初の授業を終えて

年度当初のオリエンテーションの授業を終えました。
色々なことを話しました。
でも、一番は「安心して学べる場」であることが担保された中で、「人と交わること、人に頼ること、人から頼られることっていいものかもしれない」ということを経験してほしいということです。
人と交わら「なければならない」という強制的・支配的な空気が「安心して学べる場」の妨げになるのであれば、それはしたくありません。
でも、「安心して学べる場」の先の世界にワクワクしてほしいんです。
年度当初にいつも思うこのワクワク感。
僕自身もこれから始まる一年間にワクワクしていますし、できれば同じようなワクワク感を生徒の皆さんとも共有したいと思っています。

 

そこで、過去のFB記事から二つシェアします。
『学び合い』と本格的に向き合い始めたのが2012年9月。
あそこからの数ヶ月は、本当に毎日が学び、学びであんなにワクワクしながら日々を過ごしたことはなかったと思うくらいです。
そんな時期の記事で、これを読むとあの頃の感覚がよみがえり、気が引き締まります。

 

①2012年9月24日の記事

土曜日の王様のブランチで、小説家の道尾秀介さんのインタビューが放送されていました。
その中で、「小説は触媒」という言葉があり、引っかかっています。
おそらくは、触媒という言葉に。

 

 教師の役割の一つは触媒なのかなぁ、なんてことをぼんやりと考えました。
それぞれでは、なかなかに反応が進まないけれど、触媒というきっかけが与えられれば爆発的に反応が進む。

 

あるいは、東大の赤坂先生の講演であった、転写に関わるタンパク質。
それぞれは、混ぜても何も起こらない、完全に無関係な物質なのに、
 DNAがあれば、それがきっかけで、あるタンパク質の立体構造が変わり、
たくさんのタンパク質が一気にチームを組んで働きだす。

 

とにかく、そんなことが教室で起こるんじゃないかなというワクワク感です。
 何だか、触媒という一つの言葉で、心がざわつきます。

 

そういえば、似たような感覚を覚えた曲がありました。
Mr.ChildrenのPADDLEという曲。

 

”新しい記号を探しに
 フラスコの中飛び込んで
 どんな化学変化起こすか
軽く揺すってみよう”

 

 ”新しい希望を見つけよう
 フラスコの中飛び込んで
 どんな化学変化起こすか
 もう一度揺すってみよう”

 

何が起こるかわからないけれど、今までと同じメンバーなのに今までと違う何かが始まる。
そんなワクワク感を僕は今持っているし、生徒にも毎時間の授業をそんな風にワクワクして欲しい。
 漠然とした言葉や表現にインスピレーションを得ながら、まだまだ日々試行錯誤です。

 

②2012年10月21日
昨日は、豊島高校での「学び合い」の会合に参加させていただきました。
お聞きしていた通り、会合そのものも「学び合い」のように自分たちで必要な情報を交換しながら進めるスタイル。
そして、最初に部屋に入ったときには、知り合いが誰もいない状況。
こういう状況で人とコミュニケーションをとるということがかなり久しぶりだったので、自分の人見知り的性格と対峙せざるを得ませんでした。
高校での誰も知り合いがいない中での入学直後の状況、大学での入学直後の状況、新しい職場での配属直後の状況。
全てが全て、苦手なシチュエーションでしたし、今でもやっぱり心も行動も上手くいかないものです。
教室での生徒の気持ちがよくわかりました。
そんな人見知りの僕でも話の中に入っていけて、楽しい時間を過ごすことができたのは、偏にこの会に参加している皆様のおかげです。
お話させていただいた全ての皆さんに感謝いたします。
 
会で話した中身は、夜の部も含めて興味深いものがたくさんありました。
自分の中で新しい発見がありましたし、今自分が考えている方向を客観的に考えることもできました。
でも、それ以上に僕にとって重要だったのは、ここにこれだけの「なかま」がいるという、ただそれだけのことです。
 
どんなものでも、いつまでもどこまでも続く孤独は辛いものです。
教員になって、生物学の世界では、孤独の中で教材研究を行い、授業実践を行っていました。
ただひたすらこの状況だと、やっぱり辛かったと思います(同じ状況におかれている若い先生方がたくさんいるのではないかと危惧します・・・)。
でも、自分には都生研がありました。
何のきっかけもなければ都生研にもいけていなかったと思います。
幸いなことに、大学の研究室のボスに紹介していただき、つながることができました。
授業のネタをいつもたくさん学ぶことができましたし、何より刺激を受け続けることができました。
この会がなければ、自分だけの狭い世界で「それなり」の生物教育をしていたのだろうと思います。
都生研のおかげで、もっともっと研鑽して自分の授業を磨いていきたいという気持ちがずっと継続しています。
 
今年に入って、「学び合い」という新しい考え方を授業に取り入れました。
鍋田先生の実践を見て、自分もこんな授業をしてみたい!と思い、背中を追って「なんちゃって」状態で始めました。
それでも、生徒たちの変化ははっきりとしていて、今までの自分の一斉型授業よりもはるかによいと実感しています。
「生徒のために」ということを強く意識しますし、考える視点が変わりました。
 
昨日の会で、教育に情熱を傾ける多くの方々とお会いし、お話することができました。
そのことが本当にありがたい。
教育への情熱をストレートにぶつけあえる環境は、今の自分に必要なのだと思います。
話す中で理解が深まったこともあるますし、逆にわからなくなってきた部分もあります。
でも、意味のある、大切な時間を過ごすことができました。
 
「場」に出ることの重要性、「発信する」ことの重要性、「交わる」ことの重要性。
あらためて勉強させていただきました。
関係の皆様、ありがとうございましたm(_ _)m

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コメント: 1
  • #1

    通りすがりの高1です (木曜日, 01 5月 2014 21:23)

    大野先生のホームページあること思い出して検索しました。これから一年間宜しくお願いします!