学校民営化の失敗から学ぶ

学校の民営化、スウェーデンの大失敗」という記事。
筆者の立ち位置もあると思うので、ここに書かれていることを全て鵜呑みにはできないと思いますが、それを差し引いても考えておくべきことや学べることはあると思います。
教育にも「競争原理」は必要なのだろうと思いつつ、単なるサービス業になってしまうのは違うとも思います。
以下は、記事からの一部抜粋・要約です。
長い記事ですが、この要約だけでもお読みいただければと思います。


●学校の民営化により、生徒と教員の関係は、顧客とサービス提供者の関係に変わった。


●「顧客満足」の追求は好成績の氾濫を後押しした。そのために、スウェーデンは国際的な評価において転落しているのに、多くの生徒や親、政策決定者たちは教育に成功しているという錯覚を持ち続けている。


●貧富の差による学力差のため、貧しい層が少ないためによく見える私立に殺到する。


●生徒の要求を聞くための委員会では、「わがまま」のようなものも。


●「個別最適化」のための「自由な空間」である授業が「荒れる」。


●毎日平均して10%の教員が欠勤。


●強制的に紙ベースから電子データの世界に移行したが、機能していない。図書館からは本も消えた。


●様々な教育方式の私立学校がいくつも存在することで、多様性を拡大し、給料の上昇をもたらす競争を促進するはずだったが、起こったことはその逆だった。


●教員たちは授業よりも報告書を書くのにより多くの時間を費やしている。その大部分は、学校が属する自治体に対して結果を示すことが目的となっている。


●魅力は奪われ、その月給も国の平均月給よりも200ユーロ少ない。


●教員養成の志願者数も減り、優秀な人たちは、生徒の成績が最も良い学校に採用されようと努力する。