Google翻訳で”遊ぶ”とわかること

以前に、「英作文」に関して、こんなことを書きました。


”この一連のプロセスで、少なくとも「英作文」に関して、どのような力が求められるか考えました。
●求める表現に翻訳してもらえるような、あいまいさを排除した論理的な日本語を書く能力
●翻訳されてでてきた英文をあらためて翻訳し、自分なりの感覚で修正できるくらいの英語力
これで十分ではなかろうかと思うのです。”


今日、このことを実感することがありました。
ある方と英語でメールのやり取りをしていて、Google翻訳を使っているのですが、以下の訳に違和感がありました。


明日、10時30分から11時30分までは空いています。
Tomorrow, from 10:30 am to 11:30 am vacant.


これだと、「10時30分から11時30分」というものが主語で、それが「vacant」であるという解釈になってしまいます。
「vacant」は、僕の知っている範囲で、部屋やトイレが空いているというときに表示で使われている表現であり、ここでの「空いている」とが違うなぁと思いましたし、何より主語が捉え違っています。
日本語で「主語を省略する」ことから生じる誤訳です。
そこで、主語を入れたところ、うまくいきました。


明日、僕は10時30分から11時30分までは空いています。
Tomorrow, I am free from 10:30 to 11:30.


先日のポストで述べた、「必要な英語力」とは、まさにこういうことなのだろうと思います。
「違和感を感じること」、「修正のために論理的な日本語を書けること」、これだけで英作文は乗り切れそうだと思いましたし、「違和感を感じる」ことができる英語力は持っていないと厳しいのだとも思いました。


また、他に興味深かったのが、
都合いかがでしょうか? → How is it convenient?
ご都合いかがでしょうか? → How is it convenient for you?
となっており、「少し丁寧に」というニュアンスが「for you」で表現されていることです。
実際のネイティブの感覚ではどうかわかりませんが、その感覚と合致しているとしたらすごい翻訳能力だと思います。


また、メールの定番「よろしくお願いします」は、単に「Thank you」と訳されていました。
このあたりも、「何でも直訳」ではなく日本語の「ニュアンス」から、適切な訳をするようになっているのかと思い、驚きました。


「これから必要な英語力」を実感するためには、Google翻訳で「遊んでみる」ことが有効かもしれません。