2018年11月4日(日)
Edvation×Summit@紀尾井カンファレンス
セミナー「ロボットコミュニケーションによる人の孤独の解消は教育にどのように活かせるか?」
吉藤健太郎(株式会社オリィ研究所)
講演メモ
人の孤独はどこから来るのか?
病弱で長い入院生活(3年間)
うつになりかけて笑い方も忘れた。
「なぜ体は一つしかないのだろう?」という疑問
→オリヒメというロボットを開発
このロボットを学校においておくと、ロボットの見る世界、聞く世界を「遠くから感じる」ことができる。
番田雄太さん。
4歳で交通事故で脊髄を損傷し、首から下を動かせなくなり、ずっと病院暮らし。
彼は、吉藤さんのスケジュール管理を、あごの筋肉でPCを使って行う。
さらに、オリヒメのユーザーとして、オリヒメの改善案を出す。
それは、「彼にしかできない仕事」である。
「障がい者を仕方なく雇用する」のではなく、「彼らにしかできない仕事」をやってもらう。
番田さんの言葉
「心が自由なら、どこへでも行き、なんでもできる」
世界中に瞬間移動しながら講演仕事もできる。
肢体不自由児童の数
47100人
ニーズがたくさんある。
肢体不自由だけでなく、不登校の子どもも使っている。
自分では学校にいけないけれど、ロボットならいける。
先に「居場所」をつくって、あとから「体」がそこにいく。
ALS患者のために何かできないかと70人以上にインタビュー。
それまで使われていた「透明文字板」を発展させた「デジタル透明文字板」を開発。
それを応用して、オリヒメを眼球運動だけで操作できるようになった。
全部合わせて4万5千円。
絵を描いたりもできるようになった(かなり本格的なものも)。
心が元気でも、体が動かなくなると、どんどん気持ちが落ちていってしまう。
「自分にもまだできることがある」と思えるかどうか。
「自分の体の介護を自分で行う」ことができるようになるかもしれない。
★感想メモ
30分の枠のところ、開始が10分遅れ、20分ほどの時間になってしまった。
しかし、途中短い動画を3つ挟んでコンパクトにプレゼンがなされ、その密度に圧倒された。
「人の孤独の解消」に向けた発想と行動力に脱帽。
とてつもないイノベーションが起きようとしている。
プレゼンの様子から、この人がいかに「本気」かを感じた。
★参考サイト
オリイ研究所