1本のコーヒーから考えられる「問い」

様々な見方ができると、たくさんの「?」が浮かび、そこから自分なりの探究を深めていくと、「!」にたどり着くことがあり、それは人生を楽しく豊かなものにします。


昨年度の都立高校の研修で大杉住子さんがお話しされていた内容を基に、1本のコーヒーから、現行の「教科・科目」と関連づけて「問い」を考えてみました。
こういうことを考えてみると、特定の教科・科目の枠組みにとらわれていることで思考が苦しくなることが実感できます。
「問い」をつくるための「切り口」として教科・科目から考えてみるのはいいかもしれませんが、それを探究していくときにはむしろその枠組みは邪魔で、意識などしなくても教科・科目横断的なものになっていくのだと思います。
ここでやってみたアイデアは、次期学習指導要領でいう「見方・考え方」とは異なるものです。
これについては別ポストでまた書きたいと思っています。


●生物
コーヒーのカフェインは眠気防止に効くらしい。それは本当か?
コーヒー豆から作られる。そもそもどんな生物か?どこで作られるのか?気候との関係は?


●化学
カフェインが有効成分らしい。カフェインはどんな構造している?どんな特徴が見られる?


●物理
コーヒーを入れる間は落としてもびくともしない。どのくらいの力まで耐えられる?


●世界史
世界中に広まっている。いつどこで作られ始めた?どのように広がった?


●日本史
日本にはいつどのように伝わった?どのように広がった?


●地理
どのくらい飲まれている?生産はどこ?消費はどこ?


●政治経済
コーヒーは貿易の要素としてどのくらい重要か?関税等はどうなっているか?
コーヒー関連の企業の株はどうか?どうなっていくか?


●倫理
どのくらいの価格で取引されるべきか?労働力を搾取して先進国が良い思いをするのはいいことか?
カフェインで健康を害することがある。どこまで自己決定は認められるべきか?


●国語
この味をどのように表現するか?
この商品をどのように宣伝するか?


●音楽
コーヒーを題材にした歌を作るとしたら?


●美術
缶のデザインをどうしたら良いか?


●書道
どんな表現をするか?


●保健
コーヒーは健康に関係するか?プラスかマイナスか?


●家庭科
栄養素としてはどうか?
家計に占める嗜好品の割合はどのくらいが適切か?