Hero Makers講演メモ

2018年10月6日(土)
タクトピア主催
Hero Makers 「未来の先生」へ至るEMBA型共創プログラム
第1日


【後藤健夫さんプレゼン】
未曽有の少子高齢化


地方消滅の危機
ある島の話。
高校26名、中学26名、小学校26名。
小学校で半分に。なぜ?
高齢者人口が多い。
市長選などでも、高齢者向けの政策が重視される。若者のことは置き去りになりがち。
だから、もっと若者がいなくなる。
そうして地方が消滅に向かう。


職業の寿命が短くなる。


未来を明るくするのは教育
共有する未来


学習者主体


受動的な学習が得意なのはコンピューター
羽生氏「もう勝てないから、これからは美しい将棋を目指す」


中下位層の学習意欲の減退。
これをどうするのか。


APUの留学生の英語スコア
IELTSでベトナム7.0(150人)、インドネシア6.6(97人)
7.0はネイティブレベル。
アジアの国々は先に行っている。


ルールは誰のものか。
ルールは変えるもの、あるいはつくるもの。


常識を疑え!


理不尽と戦うことで人は成長する。


【白川寧々さんプレゼン】
「未来の教室には未来の先生が必要だ」


日本の教育はうまくいきすぎた。


教育改革は世界的課題
日本だけの課題ではない。
世界中の学校の先生が「同じ愚痴」を言っている。


近代工業社会型教育への不平不満も世界的現象


「正確な情報をしゃべること」と「正確な情報が伝わること」は別。


教員を敵に回すと教育改革はろくなことにならない、という各国の教訓。


全ての改革の根本は、人である。


反抗期の一環として英語を勉強した。
お金を何百万もかえて英語できませんという人はいるけれど、同じ映画を何百回も見てとか、お金をかけずに色々試して英語ができませんという人はいない。


有名高校から東大に行って大企業に就職し、MITに留学してくる人が一定するいるが、英語でコミュニケーションがとれない。
英語を母国語としない他の国の留学生は、皆話せてコミュニケーションがとれる。


タクトピアを起業。
MITで教わったアントレプレナーシップをそのまま教える。
どうせ職業は変わる。


2週間の海外留学プログラムで、高校生のマインドが変わり、人生が変わる。
でも、教員がその変化を望んでいなければ、生徒は変わっていかない。


日本は「実質賃金」が下がっている。アメリカが不景気だとは言っても少し上がっている。


日本の大企業に、一番いいルートで歩んでも「奴隷枠」であり、「本当のイノベーション人材」は別枠。


ニューヨーク証券取引所、2005年にたくさん働いていた。平均年収1億。
それが、2015年、AIが仕事をするようになっている。


AI革命は「未来とお前は関係ない」との闘い
未来をつくる側に回れない。


ハラリ氏
「2010年代、世界を繋ぐ物語は壊れた。替わりの答えは、まだない」


一言で言えば、今は「乱世」


HEROとは、配られたカードを越えて、自分の運命を自分で創れる人


「お前は必要ない」と戦うにはHEROである必要がある。


そのパラダイムシフトが最も平等にできる装置は、先生である。


Rafe Esquithという教員
スラムの中の学校で「本物のシェイクスピア」を教える。
カリスマ教師だった。
しかし、2016年にクビになった。
あらゆるものと戦いすぎて嫌われた。
一人で戦うのは厳しい。


このプログラムは群雄的リーダーシップコミュニティを目指す。
SUPPORT, COMMUNITY, MOVEMENT


一つの答えに皆がたどり着く必要はない。
でも、「ツール」は与えることができる。


「乱世」は、本質追及のチャンス
(長いものに巻かれない理由ができるので、おかしいと思ったことにおかしいと言いやすい)
孔子はそうだった。


HERO MAKERS
MINDS AND TOOLS


チェンジメーカーにはアントレプレナーシップが使える。


EMBAは「エグゼクティブMBA」


自分が解決したい問題に対してアントレプレナーになる。


【Christina Qiさんプレゼン】
Fobesの選ぶ100人
超高速取引
フィンテック
現在27歳で、75億円の企業の創業者


ユタ州のひどい学校
アジア人の比率は1%
毎日、生徒が辞めていく


MITは、頭のよい人がたくさん集まる恐ろしい場所
全員寮生活、様々な文化が混在


大学では最初いい成績が取れなかった。
専攻も決められず、何度も変更した。
生物→数学→計算機科学→経営科学
絶望した。


あるクラス、成績はCだったが、その先生はヒーロー
情熱的で、生徒思い
その先生はノーベル賞受賞者の先生だった。
成績を気にしなかった。
授業外で色々助けてくれた。推薦状も書いてくれた。
卒業後も授業に入れてくれた。


大学卒業後、起業した。
その先生にも相談した。


日本の大手銀行でインターンもした。
楽しかったが、長時間労働や、同じ格好が嫌だった。
自由が欲しい、人と会いたい、新しいことがしたい


2年間、起業のために資金稼ぎをした。
年間、10~20回ピッチに参加した。


ある日、投資家がMITに。
30個のスタートアップ、それぞれ3分間
でも、最初のスライドでさえぎられ、それで時間切れ。
どうしようと思っていたが、その日の夜に投資家から電話があり、投資してもらえることになった。
2500万ドル。


なぜ成功できたのか?
幸運と忍耐。


Impostor syndromeは本当だった。
成績は悪かったけれど、授業外で色々なことをやった。


※生徒へのアドバイス
未来を見る。過去の失敗や出来事、問題は心配するな。
1つのゴールに向かわない。「今」を生きる。
自分にレッテルを貼らない(自分はアントレプレナーじゃない・・・など)
競争に負けても気にしない。私だって同じ。


Be yourself
趣味を持つことはいいことだ。それが個性をつくる。


※教員へのアドバイス
あなたの生徒は会社、教室はオフィス。
生徒が気にかけてくれないと感じてもそうではない。疲れていたり、ストレスを感じていたり、忙しかったりするだけ。
寝ることに寛容になってほしい。「学び」と「生活」のバランスが難しい。


※なぜ高校の生物の教師がヒーローなのか?
いつでも情熱的で、どんな馬鹿な質問にもすべて答えてくれていた。


※母親は?
成績はとても気にしていた。
でも、趣味のアニメなども、成績がとれていれば黙認してくれた。


※何を達成するには何が大切?
情熱を持つ。個性を持つ。


※なぜMITを選んだのか?
面白そうな人がいた。
アニメクラブもあった。


【JOSEPH JEONGさんプレゼン】
FutureHack
MITのアントレプレナーシップのインストラクター


30歳で起業


小さいころ、母親とともに中国からアメリカへ。最初に外国に出ていった人たち。それまでは閉鎖的だった。
二人の子どもとアメリカにいけば幸せになれると思っていた。
9歳から働き始める。
その後、レストランで働き始める。


十代は、自分に色々問いかける。そして、それに答えたいと思っている。
13歳くらいから、自学し始める。
毎日1~2時間、ウォールストリートジャーナルを読むなど様々な学習。


一番大事なのは、生徒が何に一番興味を持っているかを知ること。
テストで優秀な成績をとっても、その先はわからない。
自分の興味に従って、自分で学びたいことをおもいっきり学ぶことが大事。


自分で投資会社を持ちたいという夢を持った。
そのためにはいい教育を受けなければと思った。


成功しているアントレプレナーは、自分のやりたいことを自分で選んで学んでいった。
学校でAをとることは本当に大事なことではない。


一日2時間
週に5日
年間50週
10年間
で、合計5000時間


自分自身の経験。
ファイナンスなどを、毎日自学していた。


できる限り早くから始めるのがよい。


FUTUREHACKに参加する学生の平均年齢は15歳。


情熱→創造性→イノベーション


創造性は、何に情熱を持てるかを知るところから始まる。


「なぜこれを学ぶのか?」ということを授業で示すことが大切ではないか?
例えば、数学や物理で新しい単元に入るときに、15分くらいのビデオを見せて、「これが君たちがこれを学ぶ意味だ」と示してやればいいのではないか。


考え方
→アントレプレナーマインドセット
学ぶこと
→先が見える学習(学んだことが、これからどうなるのか、将来の姿が見える)
学び方
→指数関数的学習


「医者になりたい」という生徒に対して
医療の「これから」を示して考えさせたい。将来、医師として大成するために。


イーロン・マスクの創ろうとしている新しい学校


情熱×創造性×テクノロジー = イノベーション


イノベーション×目的×ハードワーク×素晴らしいチーム×MIT 24 Steps = FutureHACKERS & Problem Solver


MITの24の起業のためのメソッドは最後でいい。


教育は、誰かがあなたにするもの
学習は、あなたがあなたにするもの


※人生に必要なもの
アントレプレナーマインドセット
リーダーシップ
パブリックスピーキング
エンパシー
チームワーク
デザインシンキング
コーディング
課題解決力
グローバルインパクト


【経産省・浅野さん挨拶】
これは実証実験である。
だから、参加者は「一緒につくる人」である。


このプログラムに対してクリティカルであってほしい。
壇上に立っている人に対しても、もっといじってほしい。