”授業開き”から学ぶ

S先生の授業開き。

一つ目の発問のやり取りを通してのメッセージ。

"多数決で多い方が正しいわけではない。"

二つ目の発問のやり取りを通してのメッセージ。

"ここでは、合ってるかどうかわからないことに対してチャレンジしてみるという練習をしようとしている。
ここで、10人近くの人が手を挙げてくれた。
まずは、そのことが良かったと思う。
合ってるかどうかは、またおいおいな。"

この後、「学力」とは何か?という話をされました。

"現在持っている知識や、問題を解く力?
本当は「学ぶ力」ではないか?
何を学ぶのか?新しいことを学ぶ。
国立高校で「学ぶ力」がついたらいいね。
それを、生き物を題材としてできたらいいね。"

一貫して、「教室に安心感を」ということと、「どんな発言だって、どんな発想だっていいじゃないか」というメッセージが発せられていました。

このようなやり取りの後、2時間続きの2時間目では、いきなりの教室移動。
実験室で座らせて少し話をした後、今度は講義室に移動して座らせて少し話をし、さらに再び実験室へ。
そこから、本題に入って行きました。
単に移動しているだけですが、この間に生徒がどんどんほぐれていくのがわかりました。
教員との距離感も縮まったように感じましたし、本題での生徒とのやり取りは、かなり自然なものになっていました。

S先生は、「人は変えられなくても、場所は変えることができる。場所を変えるってけっこう大事なんだな」とおっしゃっていました。

2時間の中に色々の学びがありました。
これからどんな授業が展開していくか、楽しみです。