授業アンケートから見えるもの

3年生の理系生物の授業がセンター試験の3日前にありました。
受験に向けたまとめの講義・・・などをするわけもなく、「初回授業オリエンテーション」のスライドを提示しながら、初回と同じメッセージを伝え、一年分の「振り返り」をしてもらいました。
その後、「最低5分は雑談」という時間を設定し、皆で笑顔で語り合いました。
残り時間も、いつもと同じ緩やかな空気で、センター直前の知識の確認などを話し合いながらやっていました。

一年を通じて、
●楽しんで学ぶ
●「わからないといえる能力」を身につける
●対話の良さを感じる
というようなことが伝わって、しかも「気が付くと受験を乗り切る力も身についている」というような授業ができるといいなぁと思っていました。
今年も、そんなことを感じてくれた生徒がたくさんいてくれたようで、とても嬉しいです。
以下は、授業アンケートからの抜粋です。

①教員の講義中心ではなく、生徒の皆さんの活動を中心とした授業で、「能力」として「身についた」と言えるものがあれば教えてください。
●自分や他の人が何を分かっていて何が分かっていないか話しながら探り当てる能力。
●分からないと言う能力。分からないは恥ずかしいことではないと思えたし、わからないと言いやすい雰囲気だった。
●よく知らない人と会話をする力。勉強を楽しむ力。人と話して学びを深める力。
●自分で勉強しようと思える能力。
●引っかかった知識について自分なりに探求すること。

②教員の講義中心ではなく、生徒の皆さんの活動を中心とした授業で、「ものの見方や考え方」として「新しく獲得できた」と言えるものがあれば教えてください。
●相手や自分を面白がると余裕ができて、前は人に話しかけるのが苦手だったが少しだけできるようになった。
●教科書に対して疑問を持つこと。今までは教科書は正しいものと言う認識だったが全くそんな事はないと分かった。
●自分がわかっていると思っている事についてでも、他の人の説明を聞くと新たな視点で考えられたりしました。
●知らない用語に対して知っている知識をつなげる考え方。

③教員の講義中心ではなく、生徒の皆さんの活動を中心とした授業で、一年間を通じて感じたことや授業に対する意見等があれば教えてください。
●先生が講義以外のお話もしてくださって面白い大人の姿を見られて良かったと思います。まだグループワークはあまり得意ではないけれど、だからこそ練習できる生物を選択してよかったです。生物の教科内容自体も自分で考えても先生方に教わっても面白かったです。
●大野先生の雑談とか本の紹介で今まで興味を持たなかったことに興味を持てた。とても楽しかったです。生物の授業は知識を入れるだけのものではなく、これから社会に出ていく上で大切な考える力だったり話す力を学べる場だった。3年間クラスが変わらない国高で唯一他クラスの人と関われる授業で、友達も増えました(笑)
●生物の事と言うよりもいろいろなものの考え方。こういう人もいるんだ、こういう考え方があるんだという発見にたくさん出会えた。でもそれは生徒主体だからと言うだけじゃなくて、大野先生のお話を聞いてって言うことがかなりあって楽しかったです。
●正直最初はアクティブラーニングが不安だったけど、だんだん楽しくなってきて途中からは1番の楽しみになっていました。ただ楽しいだけでなく、自分から学ぼうとする力や色々な知識を結びつける力を身につけられ、他の教科の勉強でも生きているような気がして本当によかったです。
●自分たちで学ぼうとするから、ぼーっと話を聞くより良かった。生物を学びたい人と学ぶから1年生の時よりも生物の授業は楽しかった。友達が増えた。3年生の授業は選択授業でクラスの人が1人もいなくて辛い授業もあったから、週二回のアットホームな授業がちょっと楽しかった。
●秋頃から他の授業では雰囲気が重くなっても生物の授業はずっと明るい雰囲気で楽しみながら勉強できてよかったです。
●とてもゆるい雰囲気の授業ではじめの頃はとても不安で生物選択ミスだったと思いました。でも不思議と授業の内容覚えているのですごいなと思いました。
●受験の間、親以外と話すことがほとんどないので、言い方は悪いかもしれませんが良い息抜きになりました。わからないところも深く聞くことができて理解が深い。
●他の授業でもやって欲しいと切実に思っています。自分から学ばないと授業の意味がないし習得具合が全然違います。
●のびのびと学習ができる大切さをより感じた。