面白いことを一緒に面白がるということ

一昨年国立高校に異動した時から、1年生全員に生物基礎の授業で「課題研究」を実施してきました。
まだまだ課題は山積していますが、やりながら僕自身も大きな学びを得ています。

昨年、「この後も継続して研究したいグループがあれば声をかけてください」と生徒に呼びかけてみました。
すると、ある1つのグループがやりたいと意思表示をしてくれました。
それが、先週の園池先生の訪問につながっています。

昨日、そのグループが新しい実験のための準備を本格的に開始しました。
準備の様子や語る言葉に楽しそうな雰囲気がが感じられ、それを見ながらとてもうれしい気持ちになりました。
こういう「場」を作りたいとずっと思っていました。

また、昨日は、ある1年生と話をしていて、とても面白いことがわかりました。
その生徒は、自宅でムネアカオオアリを飼育していて、観察するときには2時間ほどかけているそうです。
観察から様々な行動パターンを見出し、自分なりに説明をしていました。
特に気になる行動があるということでその話も聞きました。
聞きながら、僕の方がとてもワクワクしました。
そして、ぜひそれを課題研究でやって、そして来年にはどこかで発表できるようにしようと声をかけると、ぜひやりたいと言ってくれました。
このプロジェクトが実現したら、とても楽しいことになるなぁと1人で勝手に思ってます。

本当に学校にはたくさんの可能性が眠っています。
でも、例えばこのアリの話も、今日生物準備室でそういう話をしなければ、単に埋もれて終わっていたわけです。
あーなんてもったいないんだろうと思います。
僕は、埋もれてしまっているかもしれないたくさんの可能性を出来る限り掘り起こしたいと思っています。
そのために、まだまだ自分にもできることがあると思います。

2年生の研究の動き出しと、1年生の新たな研究の芽生えが同じ日に見れた。
これはとても幸せなことだなぁと思います。
僕自身は、生き物のことをあまり知らず、自然についての深い知識をお持ちの先生方に対してコンプレックスを感じることも多々あります(そんなこと感じてるくらいだったらもっと勉強しろ、ということだと思いますが・・・)。
でも、生徒が考えている面白いこと見つけて、それを一緒に面白がることができるなぁと思います。
そして、それを一緒に探究することもできるんではないかと思います。

生徒の力を、可能性を引き出すためにできることをやり続けていこうと思います。