"真面目だけど真面目じゃない"を超えるために

月曜日にある都立高校の先生が授業見学にいらっしゃいました。
見ていただいたのは、3年生の理系生物の授業。
「自動運行モード」に入っている授業なので、僕は講義等をすることもなく、教室を歩いてみては「順調ですか?」と声をかけながら少しコミニケーションを取るくらいです。

見学いただいた先生がおっしゃっていたのは、生徒が本当に能動的かつ元気よく楽しそうに学んでいるということでした。
これは僕としてはとても嬉しいコメントでした。

今年の夏季講習の際には、別な都立高校から2名の高校生が参加してくれました。
講習後その高校生が語ってくれたのは、「自分の学校でも生徒主体の授業が行われている。でも、自分の学校の生徒は、真面目だけど真面目じゃないと思った」ということでした。
与えられた課題にきちんと取り組むと言う点では真面目ですが、でも自分のわからないことをさらけ出したり、積極的に対話したりということがなかなかできないという点では真面目でないということのようです。

僕は、3年生の選択授業では特に、4月から「共に学ぶ仲間を作ることが大事。また、自分がわからないことをわからないと言えること、適切に人に頼れる事が大事。恥ずかしさやプライドを捨てて、そういうことができるかどうかがとても大事だと思う」と伝え続けています。
そうすると、わからないと言うことや間違える事に対してのハードルが下がっていき、皆の前で「ここわかんないから教えて」と発言しやすい空気ができていきます。
そういう空気が、やがて「自動運行モード」の授業につながってくるのだと思います。

一度こういう授業を見ていただいたことで、こういう空気でこういう学びを進めることが可能なのだということを知っていただけたことが大きいと思います。
こういう学びの姿を広げていきたいと僕自身願っています。