"講義への要望"から"活動への要望"へ

授業計画や授業の進め方を生徒が決めるクラス会議。
これまでの授業では基礎的な内容については、5分程度のダイジェスト解説しかしていなかったのですが、あるクラスで「30分講義をしてほしい」と言われたので、実際にやってみました。
※終わってから、ある生徒から「37分話してましたよ」と指摘されてしまいましたが・・・。

2時間続きの授業だったので、その次の時間の冒頭に、「この時間はどう使いますか?」と質問したところ、議長が仕切ってくれました。
「講義を聞きたい人?」と聞くと、手を挙げた生徒はゼロ。
やっぱりなぁ、と思います。
一生懸命聞いてくれた生徒は「わかりやすかった」と言ってくれたりもしますが、「でも、講義なくてもいけるかな・・・」と思うわけです。
また大多数の生徒は「眠い・・・」という状況で、実際に寝ている生徒もいましたし、起きている生徒もかなりの生徒が必死に睡魔と戦っていました。

ちなみに、昨年はあるクラスで「50分丸ごと講義」という授業を一度だけやってみましたが、ものすごく講義を要望していた生徒は寝てしまいましたし、結局「講義は長い時間はいらない」という結論になっていました。

一度講義の授業を受けてみると、これまでの「自分たちの活動中心の時間」がいかに充実しているかが認識されるようです。
その次の時間は、「やっと活動できる!」という声が聞こえてくるような、生き生きとした学びの姿がありました。

授業は誰のものか。
授業のデザインは誰がするのか。

初めから全てを委ねてしまうのは違うと思いますが、「この状態なら、ここまで手を離しても大丈夫」と思えたら、手を少しずつ授業の主導権を生徒に渡していくのは大事なことだと思います。
少なくとも、「教師が一人で考える」ではなく、「皆で共に創る授業」ということが少しでも意識されるだけで、学びの姿は変わるのだと思います。

このようなクラス会議と、それを伴う授業の実施は初めてですが、毎時間とても楽しいです。
生徒も、僕自身も、多くを学べていると感じます。