桜は散るから美しい

体育祭、後夜祭と無事に終了しました。
青春のエネルギーを、いっぱい感じました。

ほとばしるエネルギーに満ちた時間。
それは、夢のような時間なのでしょう。
しかしすぐに終わりが来てしまうのです。

彼らの姿を見て、いつも思うことがあります。

桜は散るから美しい、と。

散るとわかっていながらも、一瞬の美しさを一生懸命見せ、そして人々の心を満たす。
そして、時がくると、いさぎよく散っていく。
その散っていく様が、一番美しい。

彼らは見事な桜を咲かせてくれました。
そして散り際に、最も美しい姿を見せてくれました。

散るとわかっているから、せめて咲いている間に思いっきり咲き誇ろうとするのでしょう。
そんな姿が羨ましくもあります。

やがて花から種ができ、"次世代"が育ってきます。
同時に、次の花を咲かせる準備にも入るのでしょう。
でも、「いったん、終わり」です。

3年生は、これから受験に向けての長いスパートが始まります。
頑張って欲しいと、心から思います。

そして、国高祭を創り上げた全ての生徒に感謝します。
素晴らしい時間をありがとう。

教員の立場で関わった自分はと言えば、「桜を咲かせる」ことはもちろんないですし、「桜の咲かない終わりなき日常」を生き、そしてそれを肯定していくしかないんだろうと思います。

色々な感情が胸の奥にありますが、今日の「桜の散り際」の美しさを見て、まずは全てを肯定しようと思いました。
彼らの創り上げたものも、自分自身の2年間の歩みも。
次につなげる振り返りは、今日という日にはいかにもふさわしくない無粋なことのように思えました。

今日という日をまずは噛み締めて、明日から、また「桜の咲かない終わりなき日常」を、自分の足で生きていこうと思います。