板山先生の授業開き

板山先生の授業開きを見学しました。
最初の1時間をかけて、しっかりと「在り方」を示しているなぁと思いました。

昨年同様、授業について、「知りたいことがあれば質問どうぞ」という形式で説明を進めていました。
その中で象徴的なやりとりがありました。

生徒「毎回の授業で必要なものは何ですか?」
板山先生「自分が必要とするものですね」
生徒「えー・・・(とても不安そう)」

この後、板山先生は、適切にフォローをされていましたが、この生徒の反応はやはり考えさせられます。
「指示してもらう」ことに慣れているし、それが楽なのだろうなぁと思います。
「ただ教員のいう事に従う」ということに疑問を持つというよりは、「指示してもらわないと何をしていいかわからずに不安になってしまう」のだと思います。
ここをいきなり否定から入ると、関係性がうまく築けなくなります。
しかし、そのことは的確に伝え続ける必要もあると思います。
このあたりの「さじ加減」が絶妙ですし、それは「やり方」ではなく「在り方」なのだろうと思います。

他にこんなやり取りもありました。
生徒「問題集を解いたノートの提出はありますか?」
板山先生「皆さんはそういうものがあった方がいいですか?」

板山先生「皆さんは、何のためにノートをとりますか?」

「問い」から思考を引出しつつ、でも不安にさせず、前向きな気持ちを残す。
初回オリエンテーションで「何を伝えるか」ではなく「どのような姿勢で伝えるか」、あるいは「どんな雰囲気をつくるか」ということの重要性を感じました。
いい学びの時間でした。