「問題」を見つけるために

国高祭に向けた動きが始まっています。
昨日も会議があり、そこで実行委員長からこんな話がありました。

情報共有が大切。
自分ですべてやろうとしない。
忙しくなると、自分で仕事を抱えがち。
その方が連絡を取る手間が省けるし、スムーズに仕事を進めることができる。
しかし、仕事を他の人におろすことが大切。
今年度の「ビジョン」の中でも、「楽しむ」ことと「情報共有」は特に大切にしてほしい。

委員長からは、「定例会」の提案もありました。
これは、他の学校の実行委員会との情報交換から得たアイデアを早速形にしてみようという試みです。
「ビジョン」を大切にし、掲げるだけでなく、皆で共有し使っていくことで浸透させていこうという方向性。
そして、現状に満足せず、常に改善のための思考をし、またいいものは取り入れて試してみるという姿勢。
これは成長のスピードを速めると思います。
3月の時点で、ここまでの会議ができていることは素晴らしいと感じます。

 

会議の最後に、僕から少しだけ話しました。
会議の中で、情報共有のミスからすでに起こってしまった「問題」について紹介がありました。
その「問題」について、表面的なわかりやすい側面だけでなく、何が本当に「問題」なのかを問いました。
この会議の前に委員長とは話していましたが、このあたりを深く掘り下げて考えるのには慣れていないようでした。
そこで、こんな話をしました。

「問題」というと、何かが実際に起こってから生じるもので、起こってから対処するものだと思っているかもしれない。
でも、本当はそうではない。
皆が「問題ない」と思っている現状に、「問題」があるのかもしれない。
「問題」は起こってから対処するものではなく、自ら探しにいくものであるはず。
つまり、「問題解決」だけでなく「問題発見」が大切だということ。
「問題が起きていないから大丈夫」ではなく、組織全体を見て、積極的に「問題」を発見していってほしい。

おそらく、委員長が「定例会」を提案したのも、このような意味があったのではないかと思います。
自分が気付けなくても、委員会の他のメンバーは気が付いているかもしれない。
また、「問題」とまでいかなくても、「違和感」を感じているようなことがあれば積極的に共有する。
そんなことをしていけば、「問題」は見つかりやすくなるし、組織として手立ても考えやすくなると思います。
これから本格化する活動で、彼らがどんな「問題」を見つけ、それにどんな方法でアプローチしていくか、楽しみです。