2020年からの教師問題 読書メモ

石川一郎著「2020年からの教師問題」(2017年,ベスト新書)
読書メモ
★は自分の雑感

●全体を貫くキーワード
・正解のない『問い』
・モヤ感
・クリティカルシンキング
・自分軸

正解のない『問い』に正対できる力が必要。
そこで生じるモヤ感を、避けるのではなく、楽しみ、活用する。
そして、クリティカルに考え抜く。
最終的に、自分なりの「解」を導くときには、自分が何を大切にしているかというマインド、つまり自分軸が不可欠。

●教師のメンタリティの問題点
・教師なのに主役感を持ってしまう。
・生徒の『モヤ感』を許容できない。
・知的好奇心を忘れている。

★「~してやった」とか、「~させた」などは、主役感を伴うものであり、生徒から教師への感謝が付随しやすい。
個人的には、「生徒は成長し、教師は感謝されない卒業式」のイメージがある。
主役感の罠にはまらないよう、自戒をこめて。

●これからに向けて
・求められているのはスーパー教師ではない。
・生徒と高め合う関係は成り立つ。
・オリジナルな教育手法はいらない。

★教師と生徒の関係性を「上下関係」でなく、「フラットな関係」にしていけるかどうか。
しかし、それは「お友達」の関係性ではない。
どこをフラットにして、どこをフラットでなくするのか、その問いを考えることが大切。

●石川先生の「自分軸」
地球を次の世代につなげていく、生徒が育つ教育の場を創りたい。

★自分の表現では、「人生のビジョン」にあたるもの。
自分のビジョンは「誰もが生きやすい社会」。
中身はそれぞれでいいが、何かをもっていてほしいし、できることなら「他者への貢献」が軸に入っていてほしい。