一日で何度も回すPDCAサイクル

今日の中学校での授業は、3年生4クラスを全クラス1時間ずつ1日で、というものでした。
同じ授業を1日で4回やる、ということで、状況を見ながら、様々なことを変えて挑戦してみました。
その変容を共有いたします。
おおまかに、授業で扱った課題は、以下の2つです。


①「問い」をつくって考える活動(答えなし)
②特定の課題について考える活動(答えあり)


●1クラス目&2クラス目
グループ分けは、以下のように実施
1クラス目:男女それぞれ2人組をつくり、それをくじで合体し、4人グループに。
2クラス目:グループ分けは、近くの座席の4人組で。


課題は、「①→②→①」の順に実施
導入から「自由に考えてみよう」という設定。
しかし、このような活動に慣れていないので、戸惑う生徒多数。
②の活動の解説講義は、「安心感」があった様子。
しかし、それを経てからの①もまだ不安感が大きい印象。


●全クラス共通に授業で行った講義
・原子の構造の復習(原子核、電子、陽子、中性子)
・化学反応の復習(銅の酸化、原子の種類と数に着目)
・核融合と核分裂(原子の種類が変化)
・星の内部での元素生成と超新星爆発


※ここで1時間空き時間があったので、高校に戻り、生徒の提出プリントを見ながら思考し、授業を再構築。


●改善(1回目)
最初から自由度が高い問いだと、このような活動に慣れていない生徒は戸惑ってしまう。
一方、難易度が高くとっつきにくいと感じた②の課題のほうが、むしろ考えやすかった様子。
何を見て、どのように思考を展開していくかがわかりやすかったからではないか。
→課題の実施順を「①→②→①」から「②→①」に変更。


考えることを楽しめているのか、それとも不安なのか、などいくつか確認してみたいことが出てきた。
→急遽授業アンケートを作成し、3クラス目から実施することに。


●3クラス目
グループ分け:男女それぞれ2人組をつくり、それをくじで合体し、4人グループに(1クラス目と同様)
課題は「②→①」の順に実施。
課題②に入るまでのイントロ講義が長くなってしまったが、その後の生徒の議論は(比較的)スムーズ。
「安心感」も増しているように感じる。
やはり、「想定される答え」のある問から入る方が取り組みやすく、「問い」をつくる活動を「発展」として位置付けるのがよいのかもしれない。


●改善(2回目)
「問い」をつくるまではある程度よいが、以下の2つの課題あり。
・「問い」を作りっ放しで終わってしまう尻切れトンボ感。
・「問い」をつくる時間の密度(もっとできそう)
→班ごとに1つずつ、つくった「問い」を最後に発表してもらうことに(時間があれば、それを基に問答で展開)。


●4クラス目
グループ分け:男女それぞれ2人組をつくり、それをくじで合体し、4人グループに(1クラス目と同様)
課題は「②→①」の順に実施。
①の活動に入る際に、班ごとに発表があることを伝える。
「問い」を考える時間は5分強しかなかったが、すべての班で発表はできた。
「発表」があることで、課題①の密度が高まった。活発な議論が展開。
「問答」で広げることで、それぞれの「問い」の面白さを生徒が感じることができた様子。


以上が、今日一日の授業の変容の記録です。
本当に学びの多い時間でした。