文化祭の話⑤食品販売の外部委託

飲食物の企画を行う、クラスやその他の有志団体はありません。
そのため、昨年度までは国高祭実行委員会が、外部から食品を仕入れて販売を行っていました。
しかし、人員が不足し、シフトも組めずに終日販売に忙殺されるという状況がありました。
そこで、食品販売を外部委託しようという案が出されました。


この案に対しては、「外部の力を借りるのではなく、自分たちだけで創り上げてこそ国高祭だ」という意見もありました。
しかし、最終的には、外部委託案に決定しました。
当初は「安易に外部に頼るなんて・・・」という思いも生徒にあったかもしれませんが、実際に仕事が動き出すと、業者への依頼、打ち合わせ、保健所への連絡、使用場所の割り振りなど、それこそやるべきことは膨大にあることがわかってきます。
それらは、国高祭全体にとってなくてはならないものであり、真剣に向き合うと、そこには確かな「やりがい」を見出すことができます。


僕はよく3人の石切り工の話をします(以下のリンクにあるような話です)。
http://shimatsuzuki.main.jp/wp/?p=1788


どんな仕事も捉え方次第です。
この仕事を、「自分たちが主役にならないつまらない仕事」と考えるのか、「国高祭を支えるためになくてはならない重要な仕事」ととらえるのか。
さらに、「国高祭に来て下さる来場者の方々の笑顔につながる重要な仕事」ととらえるのか。
ここでは、「食品販売」の仕事を例にしていますが、実は全ての仕事はそうなのだと思います。


昭和天皇の言葉に、「雑草という草はない」というものがあります、
全ての草に名前があって、それぞれ生を営んでいる、と。
それと同様に、「雑用という仕事はない」という人もいます。
僕も同じ印象を持ちます。


国高祭では、一見「雑用」に見える仕事が山のようにあります。
しかし、それが「雑用」になるのか、「意義深い仕事」になるのかは、心が決めることです。
今年のスローガン「国高PRIDE」は、このような思いも込められているように感じます。