ある1年生の生徒と少し話をしていました。
その生徒は、
”大学に行くべきかどうかまだわからない。大学に行くなら、自分で納得できるだけの理由を見つけた上で行きたい”
と話していました。
僕は、
”大学っていうのは「問う」場所。
高校までは今のところ「問」が与えられてそれを解くことが中心だけれど、大学では自分で「問う」こと、そしてそれを自分で探究していくことが必要。
せっかく一年生なんだから、「受験に役立つ」ような勉強ばかりでなく、もっと視野を広げるような学びをしてほしい。
具体的には、色々な本を読んで、そこで新しい考え方に出会ってほしい。”
と伝えました。
「どんな本を読めばいいのかわからない」ということだったので、今の状況から判断して、以下の本を勧めました。
10歳から身につく 問い、考え、表現する力―僕がイェール大で学び、教えたいこと
※この書籍については、こんな記事もありました。
この生徒は興味を持ったようで、この本を借りていきました。
勉強があまり得意ではないという話もしていました。
そこで、こんな話もしました。
”今の受験勉強は、「ルール」を理解して「攻略法」を学び、レベルを」上げていく、というゲームみたいなもの。
だから、テクニック的なものはいくらでも身に付けることはできる。
焦らなくてもよい。
むしろ、今の生物の授業とかで力をつけることができているのであれば、まずはそっちが大事。
色々自分で考えて、それで脱線して深みにはまってまた色々考えて、そういうので力がつく。”
すると、その生徒は
”そういう学びの方が好き。
すぐに脱線したくなっちゃう方だから。”
と言っていました。
実際に生物では結果が定期考査でも結果が出ていました。
この会話だけで、もう大丈夫だろうなと思いました。
大学では「問われる」ことよりも、「問う」ことが中心です。
大学ではなく、就職した後も同じことだと思います。
それを楽しんで、成長を加速できる下地を高校では身に付けてほしいと思っています。