やらないとわからないこと

教育実習生が先週の月曜に来て、初授業は木曜でした。
それまでの間で、授業プリントを作成したり、予備実験をしたり、授業準備を進めていました。
その間、
「こんなプリントを作ってみたんですけど、どうですか?」
とか、
「こんな風に授業を進めてみようと思うんですけど、どうですか?」
と、授業プランについて意見を求められることがありました。
僕の答えは、いつも同じ。
「やってみないとわからないので、まずは自分が思った通りにやってみたらいいと思います。一回やれば、色んなことがわかります。逆に、やってみない限りは何もわかりません」
ということで、ほとんど「指導」らしきことをせずに、初回の授業を迎えました。


授業プリントもよく練られていました。
授業でやりたいことも明確でしたし、そのねらいも明確でした。
でも、実際にやってみると、思った通りにはうまくいきません。
AL型授業の下地を僕が作っていたという前提があっても、「ただ生徒に学習活動を任せる」だけではうまくいかないものです。
正確に言えば、ある一定の学びは進むのですが、「目的」や「目標」が達成されるかというのは別問題、ということです。


授業後、僕はいくつかの質問を投げかけました。


「今日の授業は”自習”と何が違ったのですか?教員の役割は何でしたか?」
「今日の授業で、”教室全体の学びの状態”はどうでしたか?それはどのように把握できますか?」
「講義をせずに学習を生徒に任せてましたが、”講義をしない”ことの目的は何ですか?講義はしない方が本当にいいのですか?」


これらに対しては、まず自分「たち」で考えてもらうことにしました。
実習生が3人いると、そこでの協働が生まれるので、素晴らしいです。
基本スタンスは、授業のときと変わりません。
「問う」ことで「引き出す」、これが大切だと思っています。
そして、「やってみなければ何もわからない」ので、失敗を恐れずに「まずはやってごらん」とモチベートすることです。