殆どの人は、好きなことを仕事にするのではなく、一生懸命やった仕事を好きになるんですよ。
この記事では、以下の部分が面白い例えだと感じました。
記事より引用します。
"「学生さんに好きな、やりたい事を聞いた時、不安になるのは当然なんです。なぜかといえば、それは小学生低学年の子に、「どんな食べ物が好き?」と聴くのと同じだからです。」
「…?」
「つまり、限られた選択肢しか知らないということです。小学校低学年の子は、まだ複雑な味は理解できない。おそらく、大半の子はハンバーグや、カレーといったメニューしか出てこないでしょう。」
「なるほど」
「世の中には、今の自分には知らない味がある。経験したことのない味がある。それはいろいろな食物を経験し、少しずつわかっていくことです。」
「…。」
「学生さんの就職希望は、一部の大手の人気企業や食品業界など、身近な会社に集中するそうです。それはまさに小学生が「カレーが好き」と言うのと全く同じなのです。」"
就職先を決めるとき、誰しも多かれ少なかれ不安を持つのだと思います。
僕は、教員になりたいとかなり強くはっきりと思い続けてきましたが、いざ採用試験受験の際には、それなりに迷い、悩みました。
そうして、強い気持ちで決断して、「好きなことを仕事にした」わけですが、それでも働き出したら迷いと悩みは尽きず、仕事を辞めようと本気で考えたことも一度や二度ではありません。
それでも、仕事をしながらこの記事で言う所ところの「新しい味」を感じるようになり、世界の感じ方が変わったというのが実際です。
仕事のイメージがはっきりし、強い思いがあってもそんな状況ですから、ましてやそれがはっきりしないのでは迷いや不安は大きいと思います。
でも、「とりあえず決めて、とりあえずやってみる」しかありません。
やっていく中で、当初の思いと違うことをたくさん感じ、経験し、ブレまくることもあります。
でも、ブレ続けるしかありません。
そうしてブレ続ける中で、「それでもしがみつきたいもの」「本当に大切にしたいもの」が見えてきます。
迷いや悩みは、今している仕事に対して違う感じ方ができるようになり解決するかもしれません。
あるいは、今している仕事ではそれはできないとはっきりと認識し、新たな世界に踏み出すことで解決するかもしれません。
どちらにせよ、入り口では、迷い、悩み、でも始め、ブレ続けるものなのだと思います。
知っている味からしか選べない自分を悲観することもないし、焦る必要もないはずです。
懸命に生きていれば、新しい味は自然と知ることができますし、そこから「本当に好きな味」に巡り会えるのです。
高校生にも、就活を迎える大学生にも、そんなことは伝えてあげたいなぁと、この記事を読みながら思いました。
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admin (水曜日, 20 4月 2022 07:18)
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