これからやっていきたいこと

ここ数年で、一気に様々な仕事を経験しています。
様々なことに関わらせてもらって、成長実感もあるし、充実しているなぁと思います。
でも、ここのところ、「これでいいのかなぁ」という感覚が強くなってきていました。
その感覚と向き合って、見つけたことが「達成感」でした。


『学び合い』の実践を始めてから、それまでの授業に比べて、多くのことに気付けるようになり、見逃したかもしれない「喜び」や「楽しみ」を拾えるようになりました。
日々、色々な変化に気付き、そこから思考し、アイデアを形にし、実践するというサイクル。
それだけでも日々楽しいので、ここまで約3年間、あまり考えずに走ってくることができたのだと思います。


そんな中で、ふと、「やりきった感」を久しく感じていないことに気付きました。

そこで、これまでの人生で強い「達成感」を感じた出来事は何だったか、振り返ってみました。
何と言っても大きかったのは、5年前に担任として初めての卒業生を出したこと。
中学2年のときにもった「教員になって担任としてできることを全部やって卒業生を出す」という夢。
僕の人生は、大きくはこの夢に始まり、この夢に支えられて動いてきました。
だから、この出来事は、自分にとって本当に大きく、卒業式の日の達成感、充実感と、同時に感じる喪失感を今でも強烈に思い出します。
あれから異動までの日々は、そうした過去にとらわれて何となくぼんやりと過ごしてしまったほどです。

 

大学時代にもう一つ夢を持ちました。
それは、「人生で1冊くらいは本を作りたい」ということです。
今思えば、自分の「生きた証」を何らかの形で残したかったということなのだと思います。
何らかのミームは残したいという、潜在的な強い欲求だったのかもしれません。
思ったよりも早くその夢も実現してしまいました。
2年前の日本生物教育会東京大会の実行委員として、記念誌の編集を経験することができました。
本当に色々なことがあって、色々なことと向き合って、そうして何とか夢にしがみついて完成させた記念誌は、完成品を見たときに、じんわりと喜びが湧き上がり、何とも言えない達成感に包まれました。

 

こうして、ここまでの人生でささやかだけれど持っていた二つの夢は叶ってしまい、学生時代からの夢に支えられる人生のステージを終え、次のステージに進むことになりました。
そこでは、今の奥さんと出会い、結婚し、子供が生まれ、今につながる「家庭」という軸ができました。
それは、自分にとってとても大きな「経糸」であり、欠くことのできないものです。

しかし、「家庭」と同じく、「仕事」という経糸もまた、人生にとっては大きな意味を持ちます。


今の自分に対する気付きとしては、
「圧倒的、内発的かつ明確なゴールがない」ということです。

そこで、プロジェクトを立ち上げることにしました。
短期的、あるいは中長期的な「ゴール」を設定することには、メリットもデメリットもあると思います。
「目の前に人参を提示された馬」のように、ただ人参を食べることに執着して走り続けるようなことにもなりかねません。
でも、僕のイメージは、


"どこへでも行けそうだけど、どこにも行けなさそう。だから、とりあえず向かいたいところを決めて走ってみよう。そこに何があるかはわからないけれど、浮き足立った心に錨を下ろすように、ひとまず見据える先を決めて走りだそう"


ということです。

そんなことを思うと、ある言葉が思い出されました。
それは、いいとも終了時のSMAP中居さんのコメント。

 

"ドラマは終わりが嬉しい。
バラエティは終わるときは悲しい。終わらないのが嬉しい。
でも、それって達成感を感じにくく、辛い。"

 

僕は、達成感を望みながらも、終わらないという運命を背負わされたバラエティ番組を生きていたのかもしれないと思いました。
そこに日々の喜びはたくさんあります。
でも、ドラマのような「区切り」による達成感もあったほうが、僕自身には良さそうだとわかったのです。
だから、内発的に「ドラマ」を設定することにしました。
それが、「プロジェクトを立ち上げる」ということです。


すでに、アイデアとしてはいくつものプロジェクトがイメージできています。
それを考えると、ワクワクします。
「外から与えられたゴール」ではなく、「自分で設定したゴール」は、うまくいってもいかなくても、おそらくワクワクできます。
自分の人生くらい、自分で面白くしたい。
そんなイメージを、少しずつ具体的な形にしていこうと思います。