昨年は、
一人も見捨てない
全員で時間内に達成
を毎時間黒板に書いていました。
今年は、それをしていません。
生徒の「不安」や「拒否反応」を認識したからです。
今年は「語り」の中心も、上記2項目から、
●全員が安心感して学べる場
●外発的動機付けより内発的動機付け
という2項目の話にシフトしました。
ただし、これらも毎時間語るわけでもないですし、黒板に書くこともしていません。
「語り」も、年度当初と、これまでにあった2回の試験の後のそれぞれの初回授業なので、3回だけです。
4月当初から夏休み前の「停滞期」は長く感じました。
しかし、11月に入って、各講座の学びに向かう姿勢が明らかに良くなりました。
こういう姿を見て、色々と思うところがあります。
「全員達成」は、『学び合い』マインドの獲得のための十分条件ではないですし、必要条件でもないのだと思います。
最近は特にそう思います。
全員に感じて欲しい、身につけて欲しいのは、『学び合い』マインドであり、全てはそのための手段です。
西川先生の言葉では「本体」に対する「影」ということでした(不正確な引用かもしれません・・・)。
「全員達成」を通じて伝えたいことは何か。
それは、「全員達成」を語らないことでむしろ実現することもあり得るのかもしれない。
「全員達成」を語らない方が『学び合い』マインドを高めることができる場合もあるということです。
全ては生徒の実態に応じて、ということになります。
ただし、課題レベルの全員達成を求めない、ということであって、『学び合い』マインドの獲得については全員達成を目指します。
課題レベルで、全員達成を粘り強く生徒に求める「べき」か、全員達成は「必要」か、全員達成を目指さ「ねばならない」のか。
それらの問いは、本質的にはあまり意味がないのだと思います。
全ては「影」だからです。
「全員達成」から自由になったとき、本当の全員達成のプロセスがスタートする、という感覚。
何だか禅問答のようですが、今年度の残りの時間を使って、ここをよりじっくりと考えていきたいと思っています。
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admin (水曜日, 20 4月 2022 07:18)
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