卒業生からのメッセージ

HPを本格稼働させて2か月になります。
一つの目的に、「授業で伝えきれない様々を生徒の皆さんに伝えたい」こと、さらに「卒業してからも『言葉』で何かを伝え、何かの力になれるかもしれない」ということがありました。
そのために、オープンな窓口として「問い合わせ」を設置してあります。
ここに、1週間ほど前にメッセージが届きました。
それは、今から8年前、僕が都立高校に初めて採用された年に授業で教えていた卒業生からのものでした。
当時の記憶がワッとよみがえりました。
当時の日記を振り返ってみることにしました。

 

「無力感」 2006年06月06日
「不覚」 2006年11月01日
「喜び」 2006年12月09日
「夢」 2007年01月11日

都立1年目当時の日記より
2006年度の日記.pdf
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最初の頃、本当に辛くて苦しくて、「自分にはできることは何もない」と打ちひしがれながら、それでも学校に行って仕事をして、気持ちの中では生きながら死んでいるような日々を送っていました。
それでも、「いい教育をしたい」という一点にだけこだわり続け、もがきつづけていました。
そんなときに光が差したのが12月。
あきらめずに授業と、生徒と向き合い続けたことが、形になり始めて、たとえようもなく嬉しかったのを覚えています。
そして、一年の最後に初任者研修の課題として書いた文章。
これを書きながら一年の様々を振り返ったことを覚えています。

 

「残された自己の課題解決に向けて、次年度をどのような決意で職務に取り組むか具体的に記入してください」
この一年間で様々なことを経験し、学んできた。授業でも、生徒との関係がうまく築けず、ある時は怒り、ある時は悲しみ、ある時は無気力になり、自己嫌悪したこともある。しかし、そんな中でも自分なりに色々と実践し、そしてわかったことがある。生徒は、こちらが真剣にそして誠実に伝えれば、それに応えてくれるということである。これだけは伝えたい、という真摯な気持ちで生徒と向き合い授業で話をすると、生徒達も真剣なまなざしを向けてくれる。そのまなざしの鋭さ、力強さ。それを感じるから、また明日もこの生徒達のために頑張ろうという気持ちになる。そうして気持ちのキャッチボールを積み重ねていけば、生徒も成長していけるし、同時に教師である自分も成長していける。一年かけてそれを実感することができた。
 これは授業に限ることではない。「教員の仕事は全て生徒のため」という原点を忘れることなく、授業であっても他の仕事であっても、自分は生徒のために何をしてやれるだろう、と考えていけば、おのずと自分がなすべきことが具体的なイメージを伴って見えてくる。あとはそれを実行するだけである。今感じているこの思いを忘れることなく、次年度の職務に全力で取り組みたい。

 

この年の教え子からの突然のメッセージ。
都立一年目の自分を、あの頃の気持ちを思い出しました。
こんなタイムスリップが待ち受けているなんて、思いもしませんでした。
2006年12月9日の日記に登場するクラスが、その生徒のクラスでした。
そこにこんなことが書いてありました。

 

試験が終わったら生徒にも伝えます。
ありがとう、と。

 

8年たって、今の僕は当時と同じ感動とともに同じ気持ちを抱いています。
「人生でたった一人だけでも、自分が何かの力になれたなら、それはとても幸せなことだろうなぁ」、そう思って生きてきました。
今こうしてメッセージをもらえて、このことをあの時の自分にも伝えてあげたい。
「未来は自分次第でどうにでもなる。悪いことばかりじゃない。信じて続ければ必ず道は開ける」
いただいたメッセージの一部を紹介させていただきます。
自分にはもったいないメッセージです。
明日も、その先も、目の前の生徒のためにできることを考え続けたいと思います。

 

私は何気なく、人生を振り返ることがよくあります。その中で、私の人生や考え方に、大きな影響を及ぼした人のこともよく思い出します。その人物は何人かいるのですが、1番最初は、大野先生です。私に、一番最初に、考えることを教えてくれました。何が幸せで、何が不幸か。何のために生きるのか。当時教わった考え方が、私の人生の道しるべになりました。また、人生を最高に楽しみ、幸せを感じ、世の中に憎しみや悲しみや闇を感じ…それでも貴いものに溢れる世の中を愛おしいと感じられるのは、先生のおかげです。
生物で考える視点、先生の授業では、きっと今もたくさんの生徒に影響を与えているんでしょうね。
そう、思い出して何気なく検索してみたら、ここに辿り着いたのです。ご活躍されているようで、うれしく思います。
これからも、たくさんの生徒さんに生き物の貴さを、教えてください。応援しています。

 

追伸 メッセージをくれた方へ。
返信を書こうと思っていたのですが、メッセージとともに書かれていたアドレスにメールを送信することができません。
もしこれを見ていたら、もう一度メッセージをもらえますか?
何とかして御礼のメッセージを送信したく思っています。